大手メディアはどのように虚偽の人種差別事件を報道するにいたったか

 

バリ・ワイスが主宰している「コモンセンス」というアメリカのオンライン・マガジンに興味深い記事が掲載されていたのでご紹介します。記事を書いたのはジェシー・シンガル記者。

 

www.commonsense.news

 

2022年8月、米国デューク大の女子バレーボール・チームがブリガム・ヤング大(BYU)に遠征して試合を行った。そこで、スターティング・メンバーの中で唯一の黒人だったレイチェル・リチャードソン選手がBYU応援団から人種差別の罵声を執拗に浴びせられたという。

 

試合後に彼女はこの件を自分のゴッドマザー(名付け親)に話した。たまたま法曹界の要人だったこのゴッドマザーがTwitterに投稿。たちまち18.5万件の"いいね"が集まり、多くの人が事件を知ることなった。リチャードソンの父親が娘にかわってさまざまなメディアのインタビューに応じ、NYタイムズ、ワシントンポスト、CNN、スポーツイラストレーテッド誌などが記事にした。

 

BYUも素早く対応した。事件を遺憾とする声明を出したほか、罵声を浴びせたとする男 (BYUの学生ではない) を特定し、大学スポーツ競技場への一切の出入りを禁止した。また、南カロライナ大はBYUとのバスケの試合をキャンセルし、BYUで行われる予定だったデューク大とライダー大の女子バレーの試合は会場が変更された。

 

とんでもない人種差別の事件なのだが、さて、ここでの問題は何か、レイチェル・リチャードソンが人種差別の罵声を浴びせられたという事実はなかったのである。観客の多くが手にしていたスマートフォンにも、公式記録用のビデオにも罵声は1つもとらえられていなかったのだ。

 

リチャードソンの黒人のチームメートを含め、選手からも観客からも罵声を聞いたという証言は出てこなかった。NYタイムズなどの大手メディアの記者たちは、リチャードソンと彼女のゴッドマザーや父親の話をそのまま信じ込み、裏もとらずに記事にしてしまったのだ。

 

まともなジャーナリズムを実践したのは、たとえば地方紙のソルトレーク・トリビューンだ。同紙は出入り禁止になった男はほんとうに罵声を浴びせていたのかと疑問を呈した。そして、そのような事実は監視カメラには映っておらず、罵声を聞いたと証言する者も全く名乗り出ていないという回答を警察から引き出した。

 

BYUの学生新聞であるクーガー・クロニクル紙は、体育会事務局の関係者や当日現場にいた何人もの観客に取材したが、罵声の証拠はまったく見つからなかった。また、出入り禁止になった男は精神薄弱者で、大騒ぎする人々をなだめるために罰せられたのだという体育会事務局関係者の話も掲載した。

 

先週の金曜になって、BYUは新しい声明を発表した。あの夜の試合について、数多くの動画を確認し、50人を超える観客に話を聞くなど、徹底的な調査をしたが、人種差別的な罵声は1つも確認できなかったというのだ。無実の罪に問われた男に対する処分も取り消された。

 

しかし、NYタイムズの往生際は悪かった。最新の記事では「リチャードソンの話と調査結果がなぜ矛盾するのかについてBYUは直接的に答えていない」と、この事件は未解決だと主張している。そして、この記事は、BYUがモルモン教の大学であり、黒人生徒は1%に満たないという、事件とは直接関係のない話で締めくくられている。

 

社会正義を推進するためには客観的な報道や事実に基づく報道など二の次であるという大手左派メディアは、ジャシー・スモレットの犯罪的詐欺話を信じ込んだり、コビントン高校の生徒を不当に追及して多額の賠償金を支払わされたわけだが、今回も懲りずに醜態をさらしてしまった。

 

リチャードソンがなぜ罵声を浴びせられ続けたと思い込んだかについては、この記事には書かれていない。BYUのチームに Nik または Nikki と呼ばれる選手がいて、この選手に対する応援の声をいわゆる N ワードと聞き間違えたのではないかという説が出ている。

 

 

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戦時の娼家で1人の女性が相手にした兵士の数 - 他国の例

水木しげるの漫画『従軍慰安婦』には次のような描写がある。場所は第二次世界大戦時のココボ (ラバウルの近く)。「日本のピーの前には100人くらい。ナワピー(沖縄出身)は90人くらい、朝鮮ピーは80人くらいだった」「これを1人の女性で処理するのだ」(中略)「1人30分とみてもとても今日中にできるとは思われない、軽く1週間くらいかかるはずだ」。ピーとはいわゆる慰安婦を指す。

 

水木の別の漫画『総員 玉砕せよ!』では、同じココボでの話として次のような描写がある。営業終了まであと5分だというのにピー屋の前に70人ほどの兵士が並んでいる。5時になって閉店を告げられた兵士たちはもう少し営業してくれと懇願するのだが、女たちが「女郎の歌」を歌いだし、兵士も声をあわせて合唱する。翌日、「きのうはどうだった?」と仲間に聞かれた兵士は「2、3人はできたかしんねえけど、なにしろ5分間しかねえのに70人もならんでんだ。ほとんど『女郎の歌』でお別れさ」と答える。

 

水木の描写には並んでいた兵士の人数しか記載されておらず、女性が実際に1日何人を相手にしていたのかは書かれていない。ただ、現在の、そして平時の感覚からすれば、尋常な数ではないことは容易に想像がつく。

 

水木の漫画以外にも、いわゆる慰安婦が1日に何十人もの兵士の相手をしたという話がセンセーショナルに語られることがある。しかし、これは日本軍だけに限った話だったのだろうか。20世紀前半という時代、そして戦時という状況において、他の国の状況はどうだったのだろうか。いくつか調べてみた。

 

1945年8月27日、最初の占領軍向け性的慰安施設「小町園」が東京の大森海岸で開業した。神崎清の『売春』(1974年刊) によれば、小町園の「開業当時の大混乱を数字で示せば、女一人につき一日最低15人から最高60人までのアメリカ兵を相手にした」という。(p138)

 

マグヌス・ヒルシェフェルトの『戦争と性』では、第一次大戦時、べチューンという町の戦争娼家について、ある大尉 (明記されていないがおそらくドイツの大尉) の報告が紹介されている。「150人の男たちが (中略) この家の三人の娼婦の一人と寝るために、長蛇の列を作って待っていた」「商売のできる間は、女一人が一週間にほとんど一大隊全員を相手にしていた」。大隊の構成人数は一般的に300 人から 1,000 人である。 (2014年版155p)

 

同じく『戦争と性』より。ミタウという町の軍用娼家のある娼婦は、「午後4時から夜の9時までの間に32名の兵隊を客にとってい」た。また、同じ娼家で歩哨に立っていたある衛生兵によれば、彼の勤務中、6名の娼婦がとった1日の客数は、それぞれ最低で、12、10、10、10、7、6名だったという。これも第一次大戦時の話である。(P162)

 

続いて、メアリー・ルイーズ・ロバーツの『兵士とセックス』より。ある売春廃止論者によれば、第二次世界大戦のパリ解放後、非合法のアメリカ歩兵用売春宿では「1人の女性が50から60人の相手をさせられた」という。別の廃止論者はその数を60から80だと見積もる。「最盛期には、アメリカ兵の列が階段を降りてドアの外に出て、さらに角をまわったところまで続いていた」。(p181)

 

以上、私がこれらの例をここにまとめたのは、whataboutism (そっちこそどうなんだ主義) がやりたかったわけではなく、戦争時の日本の状況を20世紀前半という時代、そして戦時というコンテキストで他国と比較することにも意味があると思ったからである。

 

会場当初の小町園の様子

 

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チェルシー・センディ・シーダーが消し去りたい米軍の過去

 

チェルシー・センディ・シーダー (Chelsea Szendi Schieder) は、ラムザイヤー論文の撤回を要求している歴史家グループの1人である。米国コロンビア大学で日本現代史の博士号を取得している。現在は青山学院大学の准教授である。

 

シーダーは、「The History the Japanese Government Is Trying to Erase」(日本政府が消そうとしている歴史) という記事をザ・ネイション誌に寄稿した (2021年5月26日公開)。日本政府や右翼が第二次世界大戦時の歴史を変えようとしていると主張する記事である。

 

この記事の中でシーダーは、青学の自分の生徒たちが慰安婦について教えられていないことを嘆いてみせる。戦時の国家が何をしたか教えないと、ミソジニー(女性差別)やレイシズム(人種差別)がはびこることになるというのである。

 

では、翻ってアメリカはどうなのか。約10,000人の女性が第二次世界大戦直後の沖縄で米兵にレイプされた。ノルマンジー上陸後のフランスでも数多くの女性が米兵にレイプされた。これらの事実はアメリカの高校で教えられているのだろうか。そうは思わない。

 

高校生どころか、コロンビア大学で博士号まで受けたシーダーすらこうした事実には頬かむりをしたままだ。記事の中でシーダーは連合軍の中にあったミソジニーに言及している。しかし、日本軍の「慰安婦」制度の全容の解明が遅れているのは連合軍のミソジニーによるものだとするだけで、米軍を始めとする連合軍が積極的に犯したレイプ等の性犯罪には一切触れていない。

 

日本の「慰安婦」制度を非難するにあたって、シーダーが記事中で触れる内容には説得力が欠けるものも多い。

 

  1.  いわゆるスマラン慰安所事件の犠牲者を一般の「慰安婦」と混同しているか、読者に混同させようとしている。スマラン慰安所事件は軍の命令に背いた明らかな犯罪である。詳細は、こちらに記した。

  2. 慰安婦の数を 5万人から20万人と書いているが、20万人というのは「挺身隊」が基本的に工場勤務に送り出された女性を指す言葉であるのに、それを「慰安婦」と勘違いしたことで出てきた数字である。これは間違いであることが証明されて久しいのだが、シーダーはいまだにこの数字を持ち出している。

  3. 裁判で「慰安婦」関連記事を捏造したと認定された元朝日新聞記者の植村隆を、極端な例を持ち出すことによってハラスメントの純粋な被害者のように描写する。記事を捏造したことには触れられているが、植村に対立する人間の発言として引用されているだけなので、記事の捏造がほんとうに認定されたことなのかどうか読者には分からない仕掛けになっている。

 

シーダーは、こうしたあやふやな「事実」を書き連ね、さらにストローマン論法を駆使することで、戦時の日本軍や現在の日本政府、そしてラムザイヤーを支援する人々を悪魔化しようとする。

 

***   ***   ***   ***   ***

 

第二次世界大戦時の沖縄やノルマンジーで米軍兵士がひどい性犯罪の加害者だったことは既に上に書いた。そのことで、私が Whataboutism (そっちこそどうなんだ論法) を使っていると思われる方もいるかもしれない。だがそれは違う。

 

ノルマンジー上陸後の米軍兵士による現地女性への性犯罪において、強姦犯に占める黒人の割合は非常に高かった。その理由の1つは、米軍上層部が責任逃れのため「レイプは米軍の問題ではなく、黒人の問題だ」というイメージ操作を行う意図があったからだ。

 

1940年代の話だから軍にも被害者の側にも偏見はあった。名ばかりの裁判では、黒人が被告の場合は被害者のフランス人女性の証言が信用されたし、白人が被告の場合は被告の証言の方が信用された。「黒人は性欲が強い」という当時はびこっていたステレオタイプのイメージも利用された。

 

強姦犯は有罪になると、公開で絞首刑になった。処刑の場所は、犯罪が行われた地域。住民の心をなだめるためだ。メアリー・ルイーズ・ロバーツの『兵士とセックス』に記載されたある事例を次に紹介する。

 

憲兵が被害者の前に12人の黒人兵士を並ばせ、ただちに確認するよう迫った。女性がようやく1人の兵士を指さすと、兵士は即刻、彼女の庭で絞首刑に処せられた。「そんなことするなんてひどすきます!」。恐怖におののいた彼女は叫んだ。

 

私は別にアメリカはレイシストの国だと主張したいためにこれを書いているわけではない。70年以上前の話だし、今の基準で過去のことを断罪するつもりもない。しかし、今でもこのような偏見に満ちた、そして自分ではそれに気付いていないかもしれない人間はどこの国にも存在する。米国も例外ではない。

 

たとえば、ザ・ネイションに上記の記事を寄稿したシーダーである。「日本人は残酷だ」というステレオタイプを増幅し、それを利用しつつ、戦時における女性の性被害という普遍的な問題を、日本人の問題だと矮小化し、自国の汚点を覆い隠す。強姦は米軍ではなく黒人の問題だとした米軍首脳部の精神をいまだに受け継いでいるのがシーダーではないのか。異論を唱える人に「ネトウヨ」などとレッテルを貼る彼女こそ、他人に罪をなすりつけることで自国の黒い歴史を消し去ろうとする偏狭な心の持ち主なのではないか。

 

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エイミー・スタンリーのエッセイ『On Contract』の問題点

ラムザイヤー論文の撤回を要求している歴史家グループの1人、エイミー・スタンリーが書いたエッセイ『On Contract』の問題点を指摘したい。

 

このエッセイにおいてスタンリーは、インドネシアで起きたスマラン慰安所事件(注)のような拉致強姦が韓国でも日本軍によって広く行われていたのだと、確たる証拠もあげずに読者に信じ込ませようとしている。

 

注: 1944年2月、南方軍管轄の第16軍幹部候補生隊が、オランダ人女性35人を民間人抑留所からジャワ島のスマランにあった慰安所に強制連行し強制売春させ強姦した事件。戦後、国際軍事裁判所において当該軍人や軍属に有罪が宣告され、数名は死刑に処された。

 

しかし、スマラン慰安所事件の前後の状況をちゃんと見れば、現地女性を拉致して”慰安婦”にする意図が日本の軍部に組織としてはなかったことが逆に明確になるのだ。

 

(1) 吉見義明の『従軍慰安婦』には、軍司令部は慰安所では自由意志のものだけ雇うようにとはっきり注意したという証言が引用されている。吉見は「(問題を起こした)南方軍幹部候補生隊はこの指示を無視した」と書いている。

 

(2) 強制的に連れていかれた女性たちがいた売春宿は約2か月後に突然閉鎖される。被害者の1人で後に手記を発表したヤン・ルフ・オヘルネ (ジャン・ラフ・オハーンとの表記もあり)はその理由を詳しく書いてないが、マルゲリート・ハーマーの『折られた花』には、「強制連行された少女の母親が、日本軍高級将校に通報する機会を得た。その将校はただちに行動を開始し、その結果、各地の抑留所から連行された少女たちのいる売春宿は即刻閉鎖との命令が東京から届いた」という女性側の証言が記載されている(p39)。軍上層部はスマランで起きたことは軍規違反だと明確に認識していたということである。

 

(3) オヘルネが”慰安所”から解放されて一般の収容所に移った後、収容されている女性を強姦しようとした日本兵がいた(未遂)(*下の付録参照)。その兵隊は翌朝の朝礼で上官にピストル自殺を強制された(実際に自殺)。これは、目撃した(させられた)オヘルネが手記に書いている。ここでも軍上層部が規律の維持に躍起になっていたことがわかる。

 

(4) 上の注にも書いたが、スマラン慰安所事件に関与した軍人や軍属は、戦後、国際軍事裁判所において有罪が宣告された。

 

スタンリーの『On Contract』では、上記の1、3、4には触れられていない。2には触れているが、日本側がそれ (軍上層部に報告が届き次第、売春宿は即刻閉鎖されたこと) を主張しているという書き方をしているので、読者にはそれが本当に起きたことかどうかはわからない仕掛けになっている。

 

スタンリーが本当にスマラン慰安所事件のことをよく知らずにこのエッセイを書いたのか、それともわざと不都合な情報を隠して読者に誤解させようとしたのか、それはわからない。しかし、どちらにせよ、学者としては不誠実で無責任な振舞いである。

 

ちなみに、スタンリーがオヘルネの話を持ち出した理由の1つは、白人系の被害者の話をすることで、アメリカの世論が盛り上がることを期待していたからだろう。これには前例があるからだ。

 

朴裕河の『帝国の慰安婦』から韓国Oh My Newsの記事を孫引きする。

 

オヘルン(ヤン)おばあさんが去る2月15日、米下院聴聞会に出て第二次世界大戦当時の惨状を生々しく証言すると、これまでたいした関心を示さなかったアメリカのマスコミが、日本軍慰安婦問題に注目し始めた。(韓国オーマイニュース 2008.07.03)

 

これは2007年米国下院の慰安婦決議案に関してのオヘルネの証言のこと。朴裕河はこれについて、「白人女性が日本軍に売春を強いられたことが、彼ら自身の屈辱的な体験を思い起させたとしても不思議ではない」と指摘している。

 

 

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*付録:  強姦未遂によって裁判もなく自殺させられるというのは確かにひどいことなのだが、当時こうしたことが行われていたのは日本軍だけではないということを示すために、メアリー・ルイーズ・ロバーツの『兵士とセックス』からノルマンジー上陸作戦後のフランスで米軍が行った行為について引用したい。文中の「憲兵」「黒人兵士」は共に米軍の兵士、女性は強姦被害者のフランス人である。

 

憲兵が被害者の前に12人の黒人兵士を並ばせ、ただちに確認するよう迫った。女性がようやく1人の兵士を指さすと、兵士は即刻、彼女の庭で絞首刑に処せられた。「そんなことするなんてひどすきます!」。恐怖におののいた彼女は叫んだ。(p319)

 

 

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Amy Stanley inherits the mindset of the US commanders who portrayed the rape as a black men's problem

Many French women were raped by U.S. soldiers in Normandy after the D-Day. The disproportionately high number of black soldiers were convicted of sexual assault. One of the reasons was that the U.S. military’s leadership tried to evade criticism by portraying the rape as a problem, not of the U.S. military, but of black men.

 

It was 1940’s. Both the U.S. military and victims had prejudice. In a makeshift court, victims’ testimony was considered as reliable when the suspect was black while defendants’ was regarded as reliable when he was white. The stereotyped image that black men had strong libido was widely embraced at that time and used to put the blame on blacks.

 

Convicted rapists were hanged in public in the vicinity of the crime to appease local people’s anger and anxiety. Here is an extract from Mary Louise Roberts’ What Soldiers Do(*). “The military police paraded a dozen black soldiers in front of the accuser, demanding immediate identification. When she finally pointed a finger at one soldier, he was promptly hanged by rope there in her garden. Horrified, the woman screamed, ‘the crime is not worth that!‘.”

 

I am not trying to say that the U.S. is a racist country. It was more than 70 years ago and I won’t judge anybody’s past by the moral standards of 2020’s. However, even now, no country is free from individuals who still have such prejudice and aren’t even aware of it. The U.S. is no exception.

 

How about Amy Stanley, one of those scholars who call for the retraction of the Ramseyer Paper ‘Contracting for Sex in the Pacific War’? In order to counter his paper, she wrote an essay titled ‘On Contract’. In this essay, she described the crime committed by Japanese soldiers in Semarang, Indonesia where they kidnapped local women and forcibly put them in brothels. The criminals were tried by the Dutch after the war, and some were executed. It was a crime against orders, but she tried to convince her readers that it was of the nature of the Japanese military and the same thing happened in Korea without presenting hard evidence.

 

No country is innocent of the sexual abuse of women during war. For example, estimated 10,000 women were raped by U.S. soldiers in Okinawa after the WWII(**). Stanley trivializes the wartime rape as a Japanese problem by leveraging the stereotype that the Japanese are cruel, and papers over her own country’s blemishes. It is Amy Stanly who has inherited from the U.S. commanders in Normandy the mindset that the rape is not the U.S. military’s problem but black men’s.

 

Sources

* Mary Louise Roberts “What Soldiers Do” (toward the end of Chapter 8)

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** 

1, 3 Dead Marines and a Secret of Wartime Okinawa - The New York Times

 

2. A testimony from a woman in Okinawa. “Ano Hoshi no Motoni” (Under That Star) compiled by Soka Gakkai Women Peace Committee 『あの星の下に』創価学会婦人平和委員会編

Another scary thing for us was American soldiers who walked around in our village as if they owned it. Day or night, they took women away on their shoulders to rape. Soldiers didn’t care if women were widows who had nobody to protect them, defenseless girls, old frail women, or married women. Even when we went looking for food during day, we were always afraid of a sign of somebody else’s presence. We slept in attics or under floors so that they couldn’t find us. (…) American soldiers barged into the camp every night and snatched women on their shoulders.

 

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戦場における現地女性のレイプを終わらせようとしないのは誰か?

第二次世界大戦の後、米国兵士が沖縄でレイプした女性の数は 10,000人に及ぶと推定されている (*)。また、フランスのル・アーヴルでも、ノルマンジー上陸の後に多くの現地女性が米兵にレイプされた (**)。ル・アーヴルの市長も沖縄民政府も、地元の女性がレイプされるのを防ぐために売春施設を設立してほしいと米軍司令官に要請した。軍が管理する売春施設はヨーロッパでは一般的であったが、米軍は拒絶した。売春施設の運営に関与することに対する米国民からの道徳的批判を恐れた米軍は、自分たちの体面を保つことを最優先にしたのだ。

 

社会学者の宮台真司は、マグヌス・ヒルシュフェルトの『戦争と性』の邦訳版に寄せた解説文の中で、米軍が売春施設運営への関与を拒んだ理由は2つあるとする。

  • 米国民からの道徳的な批判を回避すること。ピューリタニズムが浸透した米国においては、自分たちの軍が売春施設に関与するという考えに国民は我慢がならなかった。
  • コストを削減すること。

 

宮台は、これらは共に極めてエゴセントリックな動機であると結論付けている。

 

もし、エイミー・スタンリーが主張するように、「志願」と「拉致」の間に大きな違いがなく、売春の管理に軍が関与することが人道に対する罪なのであれば(***)、たとえ現地の首長に売春施設の設置を要請されたとしても、軍は売春施設に関与することを拒み、兵士が現地女性をレイプするにまかせることが軍にとっての最善の解決策となる。そして、それこそ米軍がル・アーヴルと沖縄で行ったことだ。

 

スタンリーは、ル・アーヴルや沖縄での米軍司令官の意思決定を正当化しているだけではない。戦場における現地女性のレイプを終わらせようとしないのもスタンリーなのである。それはおそらく、彼女の定義によれば人道に対する罪にあたるはずなのだが。

 

 

出典:

3 Dead Marines and a Secret of Wartime Okinawa - The New York Times

 

** 『兵士とセックス』(メアリー・ルイーズ・ロバーツ著) の「はじめに」

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***

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訳:

そのとおり。そのスレッドは私が書いた。そして、それが私のエッセイ (注: 『On Contract』) で書いたこと。あのような状況では「志願」にも拉致にも大きな違いはなかった。レイプはレイプ。読み方を習え。

 

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訳:

日本軍が刀を突きつけて処女を誘拐したのだろうが、食堂での仕事を約束して女性を募ったのだろうが、私にとってはどうでもいいこと。たとえ、日本軍が志願者を募ったのだとしてもどうでもいい。女性を戦場に連れて行って輪姦しないこと。以上。

 

これは、人道に対する罪。あとのことはすべて言い訳と取るに足らない言葉の羅列。良心のない人のための馬鹿げたゲーム。

 

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戦地でのレイプの罪を黒人になすりつけた米軍首脳部の精神を今に受け継ぐエイミー・スタンリー教授

第二次世界大戦でノルマンジー上陸後に米軍兵士による現地女性への性犯罪が多発した。強姦犯として処罰された兵士における黒人の割合は非常に高かった。その理由の1つは、米軍上層部が責任逃れのため「レイプは米軍の問題ではなく、黒人の問題だ」というイメージ操作を行う意図があったから。

 

1940年代の話だから軍にも被害者の側にも偏見はあった。名ばかりの裁判では、黒人が被告の場合は被害者のフランス人女性の証言が信用されたし、白人が被告の場合は被告の証言の方が信用された。「黒人は性欲が強い」という当時はびこっていたステレオタイプのイメージも利用された。

 

強姦犯は有罪になると、公開で絞首刑になった。処刑の場所は、犯罪が行われた地域。住民の心をなだめるためだ。メアリー・ルイーズ・ロバーツの『兵士とセックス』に記載されたある事例を次に紹介する。

 

憲兵が被害者の前に12人の黒人兵士を並ばせ、ただちに確認するよう迫った。女性がようやく1人の兵士を指さすと、兵士は即刻、彼女の庭で絞首刑に処せられた。「そんなことするなんてひどすきます!」。恐怖におののいた彼女は叫んだ。

 

私は別にアメリカはレイシストの国だと主張したいためにこれを書いているわけではない。70年以上前の話だし、今の基準で過去のことを断罪するつもりもない。しかし、今でもこのような偏見に満ちた、そして自分ではそれに気付いていないかもしれない人間はどこの国にも存在する。米国も例外ではない。

 

例えば、ラムザイヤー論文に反論しているグループの1人で、「On Contract」という記事を書いたエイミー・スタンリーはどうか? この記事はインドネシアで日本軍兵士が女性を拉致して”慰安婦”にした事件をとりあげ、同じことが韓国でも起きたのだと、確たる証拠もなく読者に思い込ませようとする文章だ。

 

「日本人は残酷だ」というステレオタイプを利用し、戦時における女性の性被害という普遍的な問題を、日本人の問題だと矮小化することで、自国の汚点を覆い隠す。強姦は米軍ではなく黒人の問題だとした米軍首脳部の精神を引き継ぐのはスタンリーなのではないか?

 

参考資料

1, 第二次世界大戦後の沖縄で米兵に強姦された現地女性の数は推定10000人とする学者の証言を引用するNYタイムズの記事。

3 Dead Marines and a Secret of Wartime Okinawa - The New York Times

 

2. ある沖縄女性の証言。『あの星の下に』創価学会夫人平和委員会編 (朴裕河『帝国の慰安婦』から孫引き P287)

私達にとってもう一つ恐ろしかったものは、私達の村をわが物顔で歩く米兵たちでした。守ってくれる人の誰もいない未亡人や、か弱き女子、老いたひ弱な女、人妻の誰かれなく、昼夜の別なく肩に担いで連れ去り、暴行するのです。昼間食べ物を探しに行くにも、いつも人影におびえていました。夜は天井裏や床下に隠れて寝ました。(中略) 収容所には必ず毎夜、米兵がドカドカ上がって来て、女たちをかついで出ていきました。

 

3. メアリー・ルイーズ・ロバーツの『兵士とセックス』から本文中で引用した箇所は P319 に記載されている。

 

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