エイミー・スタンリーのエッセイ『On Contract』の問題点

ラムザイヤー論文の撤回を要求している歴史家グループの1人、エイミー・スタンリーが書いたエッセイ『On Contract』の問題点を指摘したい。 このエッセイにおいてスタンリーは、インドネシアで起きたスラマン慰安所事件(注)のような拉致強姦が韓国でも日本軍…

Amy Stanley inherits the mindset of the US commanders who portrayed the rape as a black men's problem

Many French women were raped by U.S. soldiers in Normandy after the D-Day. The disproportionately high number of black soldiers were convicted of sexual assault. One of the reasons was that the U.S. military’s leadership tried to evade cri…

戦場における現地女性のレイプを終わらせようとしないのは誰か?

第二次世界大戦の後、米国兵士が沖縄でレイプした女性の数は 10,000人に及ぶと推定されている (*)。また、フランスのル・アーヴルでも、ノルマンジー上陸の後に多くの現地女性が米兵にレイプされた (**)。ル・アーヴルの市長も沖縄民政府も、地元の女性がレ…

戦地でのレイプの罪を黒人になすりつけた米軍首脳部の精神を今に受け継ぐエイミー・スタンリー教授

第二次世界大戦でノルマンジー上陸後に米軍兵士による現地女性への性犯罪が多発した。強姦犯に占める黒人の割合は非常に高かった。その理由の1つは、米軍上層部が責任逃れのため「レイプは米軍の問題ではなく、黒人の問題だ」というイメージ操作を行う意図が…

Who perpetuates the practice of raping local women during war?

US soldiers raped estimated 10,000 women in Okinawa after WWII(*). Many women were also raped by US soldiers in Le Havre, France after the D-day(**). The mayor of Le Havre and the governor of Okinawa both asked the US commanders to set up …

アメリカの日本近現代史の先生たちはなぜラムザイヤー論文にあれほど強い拒絶反応を示すのか?

マグヌス・ヒルシュフェルトの『戦争と性』を読んでいるのだが、宮台真司の解説が付いていて、その中になぜアメリカの日本近現代史の先生たちがラムザイヤー論文にあれほど強い拒絶反応を示すのかを理解するためのヒントとなるようなことが書いてあった。 ヒ…

社会正義メッセージをマーケティングに利用したナイキの例のCMについて

ナイキの例のCMについてTwitterでつぶやいたことをまとめておきます。2020年12月初旬のツイートです。 www.youtube.com ナイキのCMに肯定的な人と否定的な人の違い、国内だけを見てるか、世界的な視点で見てるかの違いじゃないかな。国内だけを見てれば、マ…

イギリス保守党のケミ・ベイデノック平等問題担当副大臣の国会演説

少し前の話になりますが、イギリス保守党のケミ・ベイデノック (Kemi Badenoch) 平等問題担当副大臣の国会演説が話題になっていたので訳してご紹介します。 The Equalities Minister could not have been clearer:Black Lives Matter and Critical Race Theo…

2016年に比べてトランプ大統領に投票した有色人種/女性/LGBTの有権者が増えた件

大統領選挙の投票が終わり、大手メディアはバイデン氏の当選を宣言しました。トランプ氏は選挙の不正を主張して徹底抗戦の構え。まだまだひと悶着もふた悶着もありそうです。 人種差別主義者、性差別主義者などとメディアにレッテルを貼られ続けたトランプ大…

David McNeill's article on Abe's resignation

David McNeill wrote an article for the Irish Times on PM Abe's resignation. It is published on 28 August 2020 for the Irish Times.www.irishtimes.com I wrote my comment in the readers' comment section for the article. My comment is as follo…

デイビッド・マクニールが安倍首相辞任時と菅直人首相辞任時に書いた記事を比べてみた

日本外国特派員協会のデイビッド・マクニールが、アイリッシュ・タイムズ紙に安倍首相辞任に関する記事を書いていた。 www.irishtimes.com 2011年8月の菅直人の退陣時に彼が書いた記事と比べてみると、彼がジャーナリストとしての責務よりも、自分の政治的・…

記事翻訳『トランプの政治集会に参加した私は、民主党が2020年の準備ができていないことを悟った』

『トランプの政治集会に参加した私は、民主党が2020年の準備ができていないことを悟った』という記事を訳してみました。記事を書いたのは、ニューハンプシャー州に住むカーリン・ボリセンコという女性。心理学の博士号を持っていて、ふだんは、労働環境など…

雑誌記事『カニエ・ウェスト、そして黒人保守派の未来』を訳してみた

ラッパーのカニエ・ウェストが、大統領選挙に出馬すると宣言して話題になっています。そこで、ちょっと古い記事なのですが、彼について書かれた Quillette 誌の 2018年4月の記事を訳してみました。タイトルを『カニエ・ウェスト、そして黒人保守派の未来』と…

中国が新型コロナウイルスに関連して非常に否定的な論調で語られている - 英国のポッドキャスト番組から

ちょっと古い話になってしまうのだが、先月、新型コロナウイルス関連のポッドキャスト動画をYouTubeで見ていた。その中で、識者 (学者やジャーナリスト) が中国に対して非常に否定的な見解をあからさまに述べる動画がいくつもあったので3つほどご紹介します…

伊藤詩織氏のBBC『日本の秘められた恥』での発言について(特に「sexual assault」と「everyone」の訳について)

2018年にBBCで放映された『日本の秘められた恥』(原題: Japan’s Secret Shame) という番組が、最近またツイッターなどで議論の的になっている。この番組は、性的暴行を受けた(と主張する)伊藤詩織氏を追ったドキュメンタリーである。 www.bbc.com 議論の的に…

英国の人種平等対策委員会のトップに任命されたミュニラ・マーザ氏

ミネアポリスで黒人男性が警官に殺されたことを受けて、英国でもデモが各地で発生しています。ボリス・ジョンソン首相は人種平等対策委員会の設置を決め、そのトップにはミュニラ・マーザ氏が任命されました。彼女は、イングランド北部のオールダム出身。197…

コンスタンティン・キシンがブラック・ライブズ・マター (BLM) を支持しない理由

私がよく見るポッドキャスト番組の1つに『TRIGGERnometry』という番組があります。司会はコンスタンティン・キシンとフランシス・フォスター。2人ともイギリス人コメディアン。キシンはロシア出身、フォスターは母親がベネズエラ人でベネズエラで暮らした経…

「タッカー・カールソン・トゥナイト」に出演したヘザー・マクドナルドの発言を訳しました

前回の投稿では、ヘザー・マクドナルドがウォール・ストリート・ジャーナル紙に書いた記事、「『制度化されたレイシズムが警察には存在する』という作り話」を訳しました。 ヘザー・マクドナルドは、『The War On Cops』(対 警察官 戦争)の著書もある、マ…

WSJ紙の記事「『制度化されたレイシズムが警察には存在する』という作り話」を訳しました

ミネアポリスで黒人男性が警官に圧死させられた事件に関連して、「『制度化されたレイシズムが警察には存在する』という作り話」(The Myth of Systemic Police Racism)という記事が、6月2日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のオピニオン欄に掲載されま…

ジョージ・フロイド氏が警官に圧死させられたのは、「制度化された差別」の結果なのか

ミネソタ州ミネアポリスで黒人のジョージ・フロイド氏が警官に取り押さえられた後、約10分にわたって膝で首を押さえつけられ圧死しました。その後、全米各地で抗議運動が発生し、その一部が暴徒化したことはご存じのとおりです。動画を見る限り、私も警官の…

「18-29歳の白人リベラル層の半分近く(45.9%) は、過去に医師/医療従事者に精神疾患だと診断されたことがある」というデータ

ピュー・リサーチ・センター (Pew Research Center) の調査データを使用して、ザック・ゴールドバーグという名の大学院生が投稿したツイートが興味深かったのでご紹介します。この方は、社会正義について意識の高い人々について研究をしているそうです。彼に…

退院後に行ったボリス・ジョンソン首相のスピーチを訳してみた

イギリスのボリス・ジョンソン首相が新型コロナウイルスに感染し、一時は ICU に入る事態となりましたが、4月11日に無事退院。翌日の12日、イースター・サンデーにスピーチを行いました。5分ほどのスピーチの全文を訳しました。It is hard to find the words…

タラ・タイガー・ブラウンなる人物とCNNのウィル・リプリー記者

3月にエチオピアで新型コロナウイルス感染者が確認され、そのうち3人が日本人だったという報道があった。 www.theeastafrican.co.ke すると、タラ・タイガー・ブラウン (@tara) と名乗るツイッター・アカウントがShameful、Disgustingなどの強い言葉で日本を…

ヤシャ・モンクの記事「イタリア人医師が直面する異例の意思決定」を訳してみた

コロナウイルスに関連して、助かる見込みの高い人に医療リソースを割り当てるべきだというガイドラインをイタリアのある医学団体が発表した。これについて、アメリカの政治学者のヤシャ・モンクが米アトランティック誌に記事を書いていたのでざっと翻訳しま…

ダイヤモンドプリンセス号について薄っぺらなレポートをしたBBCのルパート・ウィングフィールド=ヘイズ記者の過去の誤報

ダイヤモンドプリンセス号について扇情的で薄っぺらなレポートをしたBBCのルパート・ウィングフィールド=ヘイズ氏。彼が過去に犯した誤報について書いておきたいと思う。 2017年7月、ウィングフィールド=ヘイズは「Sexless in Japan」(セックスレスな日本の…

深刻な病に苦しむジョーダン・ピーターソンについて、友人のダグラス・マレーがコラムを書いていたので訳してみた

ジョーダン・ピーターソンの病状を説明するYouTube動画を娘さんのミカエラさんが先日公開しましたが、この件について友人であるダグラス・マレーがメール・オン・サンデー紙のコラムに書いていたので訳してみました。 www.dailymail.co.uk (翻訳ここから) 言…

『三島由紀夫: 日本の文化的殉教者』というアンドリュー・ランキン氏の記事を訳してみた

オーストラリアのオンライン・マガジン「Quillette」誌に掲載された三島由紀夫についての記事を訳してみた。執筆したのはイギリス人の日本文学研究家であるアンドリュー・ランキン氏。 海外で三島由紀夫がカルト的な人気を誇っているのはご存じの方も多いと…

ジョーダン・ピーターソンが処方薬の依存で入院していた件について

ジョーダン・ピーターソンが薬の依存でリハビリ施設に入ったというニュースが昨秋流れていたが、娘さんのミカエラさんが最新情報を動画にしてアップロードしてくれたので、要約して訳します。 www.youtube.com (翻訳ここから) ピーターソンは、食品に対する…

イギリスの政治学者、マシュー・グッドウィンの「2020年の政治はどうなるか?」という記事を訳してみた

イギリスの政治学者、マシュー・グッドウィンの記事「2020年の政治はどうなるか?」を訳してみた。イギリスのUnherdというオンライン・マガジンに掲載された記事です。 昨年、国民的(ナショナル)ポピュリズムはますますその地盤を強固なものにしましたが、そ…

コラム「なぜ左派はそれほどまでにジョーダン・ピーターソンを恐れるのか」を訳してみた

2018年8月に米アトランティック誌に掲載された「なぜ左派はそれほどまでにジョーダン・ピーターソンを恐れるのか」を訳してみた。書いたのはケイトリン・フラナガンという女性コラムニスト。 民主党の牙城ともいえるLAのリベラルな中産階級家庭で育った白人…