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たらふくてんのさぎょうば

戦場における現地女性のレイプを終わらせようとしないのは誰か?

第二次世界大戦の後、米国兵士が沖縄でレイプした女性の数は 10,000人に及ぶと推定されている (*)。また、フランスのル・アーヴルでも、ノルマンジー上陸の後に多くの現地女性が米兵にレイプされた (**)。ル・アーヴルの市長も沖縄民政府も、地元の女性がレイプされるのを防ぐために売春施設を設立してほしいと米軍司令官に要請した。軍が管理する売春施設はヨーロッパでは一般的であったが、米軍は拒絶した。売春施設の運営に関与することに対する米国民からの道徳的批判を恐れた米軍は、自分たちの体面を保つことを最優先にしたのだ。

 

社会学者の宮台真司は、マグヌス・ヒルシュフェルトの『戦争と性』の邦訳版に寄せた解説文の中で、米軍が売春施設運営への関与を拒んだ理由は2つあるとする。

  • 米国民からの道徳的な批判を回避すること。ピューリタニズムが浸透した米国においては、自分たちの軍が売春施設に関与するという考えに国民は我慢がならなかった。
  • コストを削減すること。

 

宮台は、これらは共に極めてエゴセントリックな動機であると結論付けている。

 

もし、エイミー・スタンリーが主張するように、「志願」と「拉致」の間に大きな違いがなく、売春の管理に軍が関与することが人道に対する罪なのであれば(***)、たとえ現地の首長に売春施設の設置を要請されたとしても、軍は売春施設に関与することを拒み、兵士が現地女性をレイプするにまかせることが軍にとっての最善の解決策となる。そして、それこそ米軍がル・アーヴルと沖縄で行ったことだ。

 

スタンリーは、ル・アーヴルや沖縄での米軍司令官の意思決定を正当化しているだけではない。戦場における現地女性のレイプを終わらせようとしないのもスタンリーなのである。それはおそらく、彼女の定義によれば人道に対する罪にあたるはずなのだが。

 

 

出典:

3 Dead Marines and a Secret of Wartime Okinawa - The New York Times

 

** 『兵士とセックス』(メアリー・ルイーズ・ロバーツ著) の「はじめに」

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***

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訳:

そのとおり。そのスレッドは私が書いた。そして、それが私のエッセイ (注: 『On Contract』) で書いたこと。あのような状況では「志願」にも拉致にも大きな違いはなかった。レイプはレイプ。読み方を習え。

 

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訳:

日本軍が刀を突きつけて処女を誘拐したのだろうが、食堂での仕事を約束して女性を募ったのだろうが、私にとってはどうでもいいこと。たとえ、日本軍が志願者を募ったのだとしてもどうでもいい。女性を戦場に連れて行って輪姦しないこと。以上。

 

これは、人道に対する罪。あとのことはすべて言い訳と取るに足らない言葉の羅列。良心のない人のための馬鹿げたゲーム。

 

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